ガソリンスタンドが使える補助金4選【2026年度版】洗車・カーケアの強化から事業承継まで
2026-08-24 更新 / 補助金かんたん診断 編集部
燃料油の需要減少、車のEV化・低燃費化、そして後継者不足——ガソリンスタンド(SS)を取り巻く環境は、構造的な転換期にあります。給油だけに頼る経営から、洗車・コーティング・タイヤ・車検といった油外収益をどう伸ばすかが、多くのSSにとって共通の課題になりました。
こうした「次の一手」の投資には、国の補助金が使えます。この記事では、ガソリンスタンドが実際に使いやすい補助金を目的別に4つ紹介します。
① 洗車機・コーティング設備など油外強化の設備投資なら「新事業進出・ものづくり補助金」
門型洗車機の導入・更新、コーティングブースの新設、タイヤ交換・整備機器の導入——油外収益の柱をつくる設備投資は、この補助金の対象になり得ます。ポイントは、単なる機器の買い替えではなく、「その設備で新しいサービスを提供できるようになり、収益構造がどう変わるのか」を事業計画で示すことです。給油依存からカーケア事業への転換というSSの文脈は、まさにこの制度が想定する「新事業への挑戦」と重なります。
2026年度からものづくり補助金と新事業進出補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に再編されました。第1回公募の申請受付は2026年8月31日〜9月30日18:00です。賃上げ要件などの条件があるため、申請前に公募要領の確認(または専門家への相談)をおすすめします。
この補助金の詳細
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(旧 ものづくり補助金)
最大 3,500万円 / 補助率 1/2(条件により2/3、小規模事業者は2/3)
② 洗車メニューのチラシ・看板・ホームページなら「小規模事業者持続化補助金」
せっかく洗車やコーティングのメニューを整えても、給油に来たお客さまに知られていなければ売上にはなりません。メニュー看板の設置、地域へのチラシのポスティング、洗車予約を受け付けるホームページの制作、キャンペーンの広告——こうした「知ってもらうための費用」を支援するのが持続化補助金です。店頭の待合スペースの改装なども、販路開拓の計画と結びついていれば対象経費として検討できます。
対象は小規模事業者で、ガソリンスタンドは商業(小売業)として常時使用する従業員5人以下が条件です。家族経営や少人数で回しているSSなら十分に射程に入ります。第20回の申請受付は2026年11月5日〜12月15日17:00で、申請には地域の商工会議所・商工会が発行する事業支援計画書(様式4)が必要です(発行受付締切は12月4日)。
この補助金の詳細
小規模事業者持続化補助金
最大 250万円 / 補助率 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)
③ スタッフの賃上げとセットの設備投資なら「業務改善助成金」
SSのスタッフの時給が地域の最低賃金に近い水準なら、業務改善助成金を使わない手はありません。事業場内の最低賃金を引き上げるのとセットで、生産性向上につながる設備の導入費用が最大3/4〜4/5助成されます。POSレジや自動釣銭機、洗車機まわりの省力化機器など、少人数運営を支える投資と賃上げを同時に進められる制度です。
令和8年度の申請受付は2026年9月1日開始で、締切は地域別最低賃金の発効日前日または11月30日のいずれか早い方と、期間が短めです。使うなら設備の選定と見積もり取得を先に済ませておきましょう。賃上げは交付決定の後に実施する順序も忘れずに。
この補助金の詳細
業務改善助成金
最大 600万円 / 補助率 3/4〜4/5(事業場内最低賃金による)
④ 後継者問題・買収での規模拡大なら「事業承継・M&A補助金」
ガソリンスタンドは経営者の高齢化と後継者不足が特に深刻な業種のひとつで、廃業か承継かの判断を迫られるSSは少なくありません。親族や従業員への承継に伴う設備投資、第三者への売却(M&A)における仲介手数料やデューデリジェンス費用、譲り受けた後の統合費用(PMI)などを支援するのが事業承継・M&A補助金です。売り手としてだけでなく、近隣のSSを譲り受けて複数店舗化する買い手としての活用もできます。
第16次公募の公募要領が2026年9月4日に公開され、申請受付は2026年10月2日〜11月6日17:00(予定)とされています。承継やM&Aは準備に時間がかかるため、公募期間に入ってから慌てないよう、いまのうちに支援機関や専門家への相談を始めておくのが現実的です。
この補助金の詳細
事業承継・M&A補助金
最大 2,000万円 / 補助率 1/3〜2/3(枠により変動)
まとめ
ガソリンスタンドの補助金活用は、「油外収益の設備投資なら新事業進出・ものづくり補助金」「洗車メニューの告知なら持続化補助金」「賃上げとセットなら業務改善助成金」「承継・M&Aなら事業承継・M&A補助金」という使い分けが基本です。燃料油の需要が構造的に減っていくなかで、補助金を使って次の収益の柱を早めに育てられるかが分かれ目になります。
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