印刷業が使える補助金4選【2026年度版】デジタル印刷機・後加工の自動化・新サービス開発まで
2026-07-20 更新 / 補助金かんたん診断 編集部
紙媒体の需要縮小、用紙代とインキ代の高騰、そしてオペレーターの高齢化と採用難——印刷業は構造的な逆風のなかで、事業のかたちそのものを変えることを求められています。オフセット中心から小ロット・短納期のデジタル印刷へ、あるいは印刷から販促支援・データ管理へと軸足を移す会社も増えました。
こうした転換には必ず設備とシステムへの投資が伴います。この記事では、印刷会社が実際に使いやすい補助金を目的別に4つ紹介します。
① デジタル印刷機・新工法への設備投資なら「新事業進出・ものづくり補助金」
小ロット・多品種・短納期への対応を可能にするデジタル印刷機、UV印刷機、大判インクジェット機などの導入は、この補助金の王道の使い道です。単なる機械の入れ替えではなく、「これまで受けられなかった案件を受注できるようになる」という付加価値の向上を事業計画で示せるかが採択の鍵になります。
2026年度から新事業進出補助金と統合され「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に再編されました。第1回公募の申請受付は2026年8月31日〜9月30日18:00と確定しているため、投資を検討しているなら今が事業計画の準備期間です。
この補助金の詳細
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(旧 ものづくり補助金)
最大 3,500万円 / 補助率 1/2(条件により2/3、小規模事業者は2/3)
② 断裁・製本・検品などの後加工を自動化するなら「中小企業省力化投資補助金」
印刷業の人手不足がもっとも深刻に出るのは、印刷そのものより後加工と物流の工程です。全自動断裁機、丁合機、封入封緘機、自動検品装置、パレタイジングロボットなど、人の手に頼っていた工程を機械に置き換える投資にはこの補助金が合います。
「人手不足の状態にあること」が要件なので、求人を出しても採用できていない、あるいは残業でしのいでいるという印刷会社はまさに対象です。カタログ注文型なら掲載製品から選ぶだけで申請でき、オーダーメイドの一般型なら自社の工程に合わせた設備を組めます。
この補助金の詳細
中小企業省力化投資補助金
最大 1億円 / 補助率 1/2以内(小規模事業者等は引上げあり)
③ Web受注システム・入稿データ管理のDXなら「デジタル化・AI導入補助金」
見積り・入稿・校正のやり取りが電話とメールと紙で回っている——印刷会社にはまだこうした現場が少なくありません。Web受注システム、オンライン校正ツール、入稿データの管理システム、生産管理・原価管理ソフトなどの導入費用を支援するのがこの補助金です。
登録済みのITツールをIT導入支援事業者と一緒に申請する方式なので、導入したいシステムのベンダーに「補助金を使いたい」と伝えるところから始められます。クラウドサービスの利用料が最大2年分補助されるのも、初期費用を抑えたい会社には大きな利点です。
この補助金の詳細
デジタル化・AI導入補助金2026(旧 IT導入補助金)
最大 450万円 / 補助率 最大3/4(小規模事業者は一部4/5)
④ 賃上げとセットの設備投資なら「業務改善助成金」
オペレーターや製本スタッフの時給引き上げを予定しているなら、この助成金が使えます。事業場内の最低賃金を引き上げるのとセットで、生産性向上につながる設備——断裁機、検品装置、生産管理システムなど——の費用が高い助成率で支援されます。
令和8年度は2026年9月1日に申請受付が開始され、締切は地域別最低賃金の発効日前日または11月30日のいずれか早い方です。最低賃金の改定時期と重なるため、秋の賃上げを考えているなら夏のうちに計画をまとめておきましょう。なお賃上げは必ず交付決定の後に実施してください。
この補助金の詳細
業務改善助成金
最大 600万円 / 補助率 3/4〜4/5(事業場内最低賃金による)
まとめ
印刷業は「印刷機・新工法への投資なら新事業進出・ものづくり補助金」「後加工の自動化なら省力化投資補助金」「受注と工程のDXならデジタル化・AI導入補助金」「賃上げとセットなら業務改善助成金」という使い分けが基本になります。従業員20人以下の会社であれば、販路開拓に使える小規模事業者持続化補助金も選択肢に入ります。
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