パン屋・ケーキ店・菓子店が使える補助金4選【2026年度版】オーブン導入から販路開拓まで
2026-08-31 更新 / 補助金かんたん診断 編集部
小麦粉・バター・卵・砂糖と、パンや菓子づくりに欠かせない原材料の価格は軒並み高止まりしています。値上げだけで吸収するには限界があり、「新しい看板商品を作る」「焼成やパッケージングを効率化する」「ECや予約で売り方を変える」といった次の一手が求められる局面です。
実は、パン屋・ケーキ店・和菓子店のような製造小売業は補助金との相性が良い業種です。この記事では、菓子製造小売の店が実際に使いやすい補助金を目的別に4つ紹介します。
① 新しいオーブン・生産設備の導入なら「新事業進出・ものづくり補助金」
デッキオーブンやスチームコンベクションオーブンの導入、ドゥコンディショナーによる製造工程の改善、焼き菓子の量産ラインづくり——新しい商品やサービスを生み出すための設備投資は、この補助金の対象になり得ます。ポイントは単なる買い替えではなく、「その設備で何が新しくできるようになるのか」を事業計画で示すことです。冷凍生地に頼らない自家製法への転換や、グルテンフリー・低糖質といった新しい商品ラインの立ち上げは、まさに想定されている使い方です。
2026年度からものづくり補助金と新事業進出補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に再編されました。第1回公募は2期制で、申請受付は第1期が2026年8月31日〜9月30日18:00、第2期が9月30日〜10月30日18:00です。賃上げ要件などの条件があるため、申請前に公募要領の確認(または専門家への相談)をおすすめします。
この補助金の詳細
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(旧 ものづくり補助金)
最大 3,500万円 / 補助率 1/2(条件により2/3、小規模事業者は2/3)
② チラシ・ECサイト・店舗改装なら「小規模事業者持続化補助金」
新商品のチラシ、焼き菓子ギフトを売るECサイトの制作、ショーケースの入れ替えを含む店舗改装、催事・マルシェへの出展——「お客さまを増やすための費用」を幅広く支援するのが持続化補助金です。パン屋・菓子店にとって嬉しいのは従業員数の要件です。自分で製造して販売する菓子製造小売は「製造業その他」に分類されるため、小規模事業者の基準は常時使用する従業員20人以下。一般の小売業(5人以下)より枠が広く、ある程度スタッフを抱える店でも対象に入ります。
第20回の申請受付は2026年11月5日〜12月15日17:00です。申請には地域の商工会議所・商工会が発行する事業支援計画書(様式4)が必要で、発行受付締切は12月4日。経営計画づくりの相談も兼ねて、早めに地域の商工会議所へ足を運んでおきましょう。
この補助金の詳細
小規模事業者持続化補助金
最大 250万円 / 補助率 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)
③ POSレジ・予約受取システム・ECなら「デジタル化・AI導入補助金」
クリスマスケーキやシュトーレンの予約管理をノートと電話で回している店は少なくありません。予約・取り置きシステム、POSレジ、キャッシュレス決済、会計ソフトといったITツールの導入費用を支援するのがデジタル化・AI導入補助金です。2026年度からIT導入補助金より名称が変わりました。クラウドサービスの利用料が最大2年分補助されるため、月額課金型の予約システムやPOSレジとは特に相性の良い制度です。
事務局に登録済みのITツールを、IT導入支援事業者(ベンダー)と一緒に申請する方式なので、導入したいツールのベンダーに「補助金を使いたい」と伝えるところから始められます。通常枠は1〜2ヶ月ごとに締切が設定されており、直近では第5次締切が2026年9月29日、第6次締切が10月30日です。
この補助金の詳細
デジタル化・AI導入補助金2026(旧 IT導入補助金)
最大 450万円 / 補助率 最大3/4(小規模事業者は一部4/5)
④ スタッフの賃上げとセットの設備投資なら「業務改善助成金」
早朝の仕込みから店頭販売まで、パン屋・菓子店はパートスタッフに支えられている業種です。販売スタッフの時給が地域の最低賃金に近い水準なら、業務改善助成金を検討してください。事業場内でもっとも低い賃金を引き上げるのとセットで、生産性向上につながる設備の導入費用が最大3/4〜4/5助成されます。自動包装機(ピロー包装機)、券売機、自動釣銭機付きレジ、大型のミキサーなど、少人数運営を支える投資と賃上げを同時に進められる制度です。
令和8年度の申請受付は2026年9月1日開始で、締切は地域別最低賃金の発効日前日または11月30日のいずれか早い方と、受付期間は短めです。使うなら設備の選定と見積もり取得を先に済ませておきましょう。注意点はひとつ、「賃上げは交付決定の後」という順序です。先に時給を上げてしまうと対象外になります。
この補助金の詳細
業務改善助成金
最大 600万円 / 補助率 3/4〜4/5(事業場内最低賃金による)
まとめ
パン屋・ケーキ店・菓子店の補助金活用は、「オーブンなど生産設備なら新事業進出・ものづくり補助金」「チラシ・EC・店舗改装なら持続化補助金」「予約システム・POSレジならデジタル化・AI導入補助金」「賃上げとセットなら業務改善助成金」という使い分けが基本です。製造小売は持続化補助金の従業員要件が20人以下と広いことも、覚えておいて損はありません。
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