赤字でも申請できる補助金は?【2026年度版】業績が苦しい時こそ使いたい制度
2026-07-06 更新 / 補助金かんたん診断 編集部
「うちは赤字だから補助金なんて無理だろう」——そう思って申請をあきらめていませんか。実は、補助金・助成金の多くは黒字か赤字かを問わず申請できます。返済不要のお金である補助金は、融資のように財務の健全性が絶対条件ではないためです。
むしろ、赤字の事業者ほど補助率が引き上げられる制度もあります。この記事では、業績が苦しい時こそ検討したい補助金・助成金を4つ紹介します。あわせて、赤字時に必ず押さえておきたい「後払い」の注意点も解説します。
① 赤字事業者は補助率がアップ「小規模事業者持続化補助金」
持続化補助金には「賃金引上げ特例」があり、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた事業者は補助上限額が上乗せされます。さらに、その中でも赤字(業績が一定の要件に該当)の事業者は、補助率が通常の2/3から3/4へ引き上げられます。業績が苦しい事業者を後押しする設計になっているのです。
チラシ・ホームページ・店舗改装などの販路開拓費が対象で、まさに「売上を立て直したい」赤字事業者と相性の良い制度です。商工会・商工会議所のサポートを受けながら申請できるため、はじめての補助金でも進めやすいのが利点です。
この補助金の詳細
小規模事業者持続化補助金
最大 250万円 / 補助率 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)
② 賃上げとセットの設備投資なら「業務改善助成金」
業務改善助成金は厚生労働省の助成金で、事業場内の最低賃金を引き上げ、あわせて生産性向上のための設備投資を行う場合に費用の一部を助成します。補助金のように審査で採択・不採択が決まる制度ではなく、要件を満たせば原則受給できるため、赤字かどうかは受給の可否に直接影響しません。
令和8年度は2026年9月1日から申請受付が始まる予定で、50円・70円・90円の3コースに再編されました。賃上げの原資が厳しい時期でも、設備投資で生産性を上げながら賃上げを進められる、実務的な制度です。
この補助金の詳細
業務改善助成金
最大 600万円 / 補助率 3/4〜4/5(事業場内最低賃金による)
③ 設備投資が要らず取り組める「キャリアアップ助成金」
手元資金に余裕がなく大きな投資が難しい場合でも取り組みやすいのが、キャリアアップ助成金(正社員化コース)です。パート・契約社員などの非正規雇用労働者を正社員化した場合に、1人あたり定額(中小企業で最大80万円+加算)が支給されます。設備投資が不要で、雇用があれば始められます。
この助成金も要件を満たせば原則受給できるタイプで、黒字・赤字を問いません。令和8年度は情報の公表を行った事業所への加算(中小20万円/事業所)が新設されており、人材の定着に取り組みたい事業者にとって追い風になっています。
この補助金の詳細
キャリアアップ助成金(正社員化コース)
最大 80万円 / 補助率 定額支給(中小企業1人あたり最大80万円+加算)
④ 少額から始めるデジタル化と「後払い」の注意点「デジタル化・AI導入補助金」
会計・予約・顧客管理などのITツール導入を支援するデジタル化・AI導入補助金は、比較的少額の投資から始められ、業務効率化でコストを下げたい赤字事業者にも向いています。登録済みツールをベンダーと一緒に申請する方式で、着手のハードルが低いのも特長です。
ただし、補助金・助成金に共通する最大の注意点は「後払い(精算払い)」であることです。先に費用を全額立て替え、実績報告のあとに入金されます。赤字で資金繰りが厳しい時期は、日本政策金融公庫などの融資で立替資金を確保し、補助金で投資負担を軽くする、という組み合わせが現実的です。補助金は財務審査が絶対ではない一方、融資は当面の運転資金を確保する手段として役割が異なります。
この補助金の詳細
デジタル化・AI導入補助金2026(旧 IT導入補助金)
最大 450万円 / 補助率 最大3/4(小規模事業者は一部4/5)
まとめ
赤字でも「販路開拓なら持続化補助金(赤字事業者は補助率3/4)」「賃上げ+設備なら業務改善助成金」「正社員化ならキャリアアップ助成金」「デジタル化ならデジタル化・AI導入補助金」と、使える制度は十分にあります。補助金は原則として黒字・赤字を問わず申請でき、業績が苦しい時ほど活用する価値があります。
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